「日本人は勤勉なのに生産性が低い」→逆です。頑張りすぎるから生産性が低い。
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「日本は長らくGDP世界第二位(現在は第三位)で、世界の中でも比較的豊かな国」というのが一般的な日本国民の認識かと思います。
しかし、「労働生産性」の指標で見ると、経済協力開発機構(OECD)加盟国で比較すると、34カ国中21位!
主要先進7カ国としては最も低い数値となっており、「実は豊かでない」のが日本の実像。これに対して、日本生産性本部の茂木友三郎会長(キッコーマン名誉会長)のコメントがネット上で話題となっています。
茂木会長は、本当に「生産性」の概念を理解しているのでしょうか?
「勤勉だから生産性が高い」ではなく、「働きすぎ・頑張りすぎだから生産性が低い」、もう少し正確にいうと「頑張る方向性が間違っているから生産性が低い」のです。
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「生産性」とは何か?
何のことはない、日本生産性本部の公式サイトに「生産性」の定義がきちんと書いてあります。
「生産性(Productivity)」とは、投入量と産出量の比率をいいます。投入量に対して産出量の割合が大きいほど生産性が高いことになります。 投入量としては、労働、資本、土地、原料、燃料、機械設備、などの生産諸要素が挙げられます。(中略)
通常、生産性というと、労働を投入量として測った生産性(労働者1人1時間あたりの生産性=「労働生産性(Labour Productivity)」)を指すのが一般的です。
日本人はともすれば、「手間をかけたこと」、「苦労したこと」を尊ぶ価値観を持っています。しかし、それだけ手間をかけるのであれば、それに見合った付加価値を生み出さなければなりません。
むしろ多くの労働の現場(特にホワイトカラーの職場)では、資料作成や煩雑な社内手続きなど価値を生まないことに時間をかけたり(かけさせられたり)、「定時に帰らず残業することが美徳」と残業を前提にダラダラ仕事をするような社内風土が、生産性の低下を招いているのではないでしょうか?
人気ブロガーちきりんは、ホワイトカラーの「生産性の概念の欠如」が生産性の低さを招いていると指摘しています。
昨今社会問題と化している「人材不足」に対しても、「今いる人員でとにかくガンバレ!」というだけではブラック企業の道まっしぐら。むしろ人材の流出を招いて残った人が疲弊してしまう状況になりかねません。
「会社がきちんと利益を出し続け、そこで働く人々もハッピーに」という未来を創るためにも、経営者や経営幹部は「生産性」の概念をキチンと理解した上で、労働生産性向上に取り組んでいく必要があるでしょう。
それでは!
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