「モノ」から「コト」へ。目のつけどころは良かったPCデポ、そしてAKB商法・・・。
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人口減少局面に入り、「モノ」が売れなくなって苦しんでいる国内小売業。
そのような中、「モノ(=商品)」ではなく「コト(=サービス)」を売ることで業績を伸ばしてきたのが、『PCデポ』を展開するピーシーデココーポレーション。
昨年10月の社長インタビューでは、「デジタル機器の販売が売り上げの6割、技術サポートや月額制の保守サービスを中心としたサービス販売が4割」、
「IT分野のかかりつけのお医者さんのようなものです。時間をかけて総合的にサポートするという意味では「ITのコンシェルジュ」と言えます。」と誇らしげに語っていました。
経営者:編集長インタビュー 野島隆久 ピーシーデポコーポレーション社長 2015年10月13日号 - 世界と日本でいま起きている経済事象の核心をあますことなく伝えます
しかし、コト(=サービス)で業績を伸ばしたPCデポですが、SNS上で思わぬことが暴露されました。
すなわち、「お客様のお困りごとを解決することで、正当な対価をいただく」のではなく、「ITに疎い高齢者をカモとして、不当な対価をむさぼっている」ことが明らかにされたのです。
発端は、とある男性のTwitterでのつぶやき。
80過ぎの独居老人である父が、PCデポに毎月1万5千円の高額サポート契約を結ばされてました。解約に行ったら、なんと10万円もの契約解除料を支払いさせられました!!とんだ悪徳業者です。
当初20万円の契約解除料を請求され、ゴネたら10万円になりました。ファミリーワイドプランというのを軸に様々なオプションをセットされてました。その中にi pad air16g本体もセットされてました。
さらに別の消費者からも、祖母が『Windows10にアップグレードしたパソコンのパスワード入力を省略してログイン出来るようにしたい。』と相談したところ、PCデポのスタッフからは『HDDの故障が原因で、修理には8万円かかる』『このパソコンはWindows10に対応していない』と言われたとのこと。
おそらくこれらネット上の報告は氷山の一角で、少なからず「ITに疎い高齢者から不当に対価を得ている」事例があったことが推測されます。
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ちょうど同じようなタイミングで、日経MJ(日経流通新聞)で、「アイドル商法「コト×モノ」広がる」という特集記事が掲載されていました。
記事によると、「アイドル商法、これはやり過ぎ?」というサービスとして「アイドルとハグができる権利付きCD」なんてものも紹介されていました。
「アイドル商法」の火付け役となったのは、ご存じAKB48による「握手券付きCD」や、「AKB選抜総選挙」の投票権付きCDの販売など。
2015年CD売上高シングル売上ランキングでは、1位~8位までをAKB48関係のグループが独占状態です
賛否両論あれども、「モノ(CD)が売れない」時代に「コト(=サービス)」を付加することで売るという成功例といって差し支えないでしょう。
といったように、PCデポについては、やり方はまずかったものの、モノが売れない時代に「モノ」から「コト」へ重点を置く、という方向性は間違っていなかったと思います。
私たちは、AKB商法やPCデポを単に非難するのではなく、「モノ」から「コト」に視点を移し、「お客様のために何ができるのか」を考えてみることが重要ですね!
それでは!
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