世帯所得はピーク時から2割減!よくよくデータを見てみると・・・。
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国会論戦が本格的に開始、移動中のラジオの中で野党が安倍首相を突き上げていました。
「1世帯当たりの平均所得は、○○年(忘れた)から51万円も減少している!アベノミクスの経済効果が民間まで行き渡っていないのでは?」と。
ネットで調べてきたら、ピーク時の1994年と2015年を比較してみると、1世帯当たり平均所得金額は664.2万円から528.9万円に減少!
額でいうと135.3万円、率でいうと20.4%も減少しています。
出典は、例によってガベージニュース。
このデータだけ見ると、我々は「この20年間で20%貧しくなった」と見えてしまいます。
しかし、「1世帯当たり」というのが曲者です。なぜなら、1世帯当たり人数は年々減少しているからです。
1994年の1世帯当たり平均人員は2.95人、2015年は2.49人と約0.5人減少しています。
データもとはこちら。
http://www.garbagenews.net/archives/1953859.htm
1世帯当たりの平均所得金額を人数で割ると、一人当たり平均所得金額は1994年が225.1万円、2015年は212.4万円と、その差はごくわずかです(額にして12.7万円、率にして5.6%)。
なお、この金額は現役世代のみならず、高齢者と子ども(0歳児~)を含んだ平均値です。
高齢化率がこの20年間で進行したことを考慮に入れると(1995年:14.6%、2015年:25.1%)、一人当たり平均所得額の減少は高齢者(=年金生活者)の割合が増加したことに由来していると考えられます。
「一人当たり平均所得金額の減少は、高齢化に由来するものだから問題なし!」というわけではありません。
「単純に1世帯当たり平均所得額をだけを比較して、その増減で良し悪しを比較すると本質を見誤りますよ」という一例として、掘り下げてデータを見てみました。
というように、マスコミなどが報道する各種データも、額面通り受け取るのではなく、掘り下げて見てみると本質が見えてくることが多々あると思います。
それでは!
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