中小企業診断士えんさんの視点!

岐阜県を中心に活動している中小企業診断士のえんさんこと遠藤久志が、独自の視点で世相・経営・マーケッティングの本質に迫ります!

保育所を増やせば待機児童は減るか?

 

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前回の投稿であれこれ情報を収集している中、(自分にとっては)衝撃的な情報を目にしました。

www.garbagenews.net

上記サイトによると、「出産で会社を辞めた女性たち、何があれば仕事を続けてた?」の質問に対し、「認可保育園・認証保育園に子供を預けられれば」がダントツの1位という結果だったのです!

f:id:kuon-manage:20160102200643j:plain「短時間勤務等、職場に育児との両立支援制度があれば」が2位となっていますが、こちらは43.5%と、1位とは20%以上の差が開いています。

「保育所不足」がいくら問題とはいえ、2位と20%以上の差が開くほどの圧倒的1位となっているという結果は、日本社会の歪(いびつ)さを象徴しているといわざるを得ません。

 

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 安倍政権としても、待機児童解消に向け「50万人分の受け皿整備を」と政策強化に乗り出しています。

www.asahi.com

しかし、保育士の給与水準が著しく低いことによる担い手不足に加え、前回のエントリーで書いたように数年後には少子化が加速度的に進行することが予想されるため、自治体も新たな保育所設置には二の足を踏むことが懸念されます。

www.asahi.com

そもそも、なぜ日本の女性はそこまでして「保育所に子どもを預けたい」と思うのか?

上記アンケートの2位以降で挙げられているように、短時間勤務制度や休暇の取りやすさ、上司ら職場の理解など、子を持つ企業の受け入れ体制が不十分というのもあるでしょう。

また、「家事・育児を妻に任せっきり」という男性の意識や行動にも多くの問題があるのも確かです。

しかし別の角度から見てみると、日本は「保育所に子どもを預けて仕事を続けないと、自分のキャリアに穴が開いてしまう」 ことの経済的リスクが高すぎることが原因の一つではないでしょうか。

すなわち、正社員として働き続けてきた女性(男性もですが)が、いったん家庭に入って職場を離れると、単に一時的な収入源となるだけではなく、正社員の地位を失うことで生涯賃金が著しく低くなってしまうことが、「保育所不足」や「待機児童問題」の根を深くしていると考えられます。

下記リンクによると、女性が「結婚したらパート」で生涯賃金の1億円を失うなんて試算を出しています。

womantype.jp

日本社会の息苦しさの一つに、「正社員と非正規社員の格差が大きすぎる」ことが挙げられます。

ググってみたら、昨年9月に「同一労働・賃金法」が成立したようです。

www.sankei.com

この法律施行を契機に「同一労働・同一賃金」が浸透すれば、「キャリアに穴が開かないように」と、皆が駆け込むように子供を保育所に預ける事態も沈静化するのではないでしょうか。

それでは!

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岐阜県を中心にする中小企業診断士えんさん(遠藤久志)の公式サイトはこちら

http://www.kuon-manage.jp/

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