中小企業診断士えんさんの視点!

岐阜県を中心に活動している中小企業診断士のえんさんこと遠藤久志が、独自の視点で世相・経営・マーケッティングの本質に迫ります!

重要法案よりも政局?

  「政権交代」を掲げる民主党は、すでに選挙モードに突入。自民党の内部分裂の様相が日増しに高まり、ますます政権が近づいてきた感がある。

 しかし、今国会では14日までに、政府提出法案のうち17本(前国会からの継続案件を含む)が成立しておらず、参院で問責決議が可決され、野党が審議拒否に入るため、このまま衆院が解散されるとすべて廃案になる見通しだ。今国会で審議中のおもな法案は以下の通り(毎日新聞記事から転載)。

<国会>公務員制度改革など廃案へ
7月15日0時25分配信 毎日新聞

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090715-00000000-mai-pol

◆今国会で審議中の主な法案◆

<政府提出>

・貨物検査特別措置法案(14日に衆院通過)

・国家公務員制度改革関連法案(衆院で審議中)

議員立法

・児童買春・児童ポルノ禁止法改正案(衆院で審議中)

公職選挙法改正案(9日に衆院通過)

・政党助成法改正案(9日に衆院通過)

政治資金規正法改正案(衆院で審議中)

 「国の安全を確保する」という観点から、上記の中で最も重要な法案は、言うまでもなく北朝鮮に出入りする船舶などを見据えた「貨物検査特別措置法案」である。

 さらには、B型、C型肝炎ウイルス感染者が求める医療費助成などを盛り込んだ「肝炎対策基本法」も、事実上廃案となる見通し。これを受け、患者らでつくる3団体が15日、厚生労働省で抗議した。

「国民の命、置き去りに」=患者3団体、肝炎基本法廃案に抗議
7月15日17時22分配信 時事通信

http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20090715-00000092-jij-pol

 記者会見では、「政党間の争いで踏みつぶされた。国会は命より政局を優先するのか」といった声もあったとのことだが、矛先を向けられるべきは、審議拒否をしている民主党であるべきだろう。さらには、今までこういった重要法案の話題をそっちのけで、「解散はいつ?」と麻生首相をあきれさせるほど、愚問を繰り返したマスコミも同罪だ。

 果たして衆院選後の政権は、これら法案をどう取り扱うのか?「政局ではなく政策重視」であることが立証されるのか、我々は今後も、これら法案の行方を注視する必要があるだろう。

 いずれにせよ、まず我々が為すべきことは、「マスコミが作り出した「政権交代」の熱狂の渦に巻き込まれ、愚かな選択をしてしまった・・・。」と後々嘆くことがないよう、十分に吟味して、一票を投じることだ。

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