偽装のオンパレード
(一部誇張もあったが)不二家、ミートホープ、白い恋人、赤福餅、そして秋田の比内地鳥の加工食・・・
出るは出るは、偽装のオンパレード。
これだけ一挙に企業不祥事が出てきた背景には、2006年に内部告発者を守る法令(公益通報者保護法)が施行されたことが大きいと思われる。それにも増して、これら企業の共通項である老舗企業、同族企業であったことが、世論の動向に鈍感となって不祥事につながった、と言えないだろうか?もちろん、老舗企業・同族企業でも優良企業は多々あるが、少なくとも不祥事を起こしたこれらの企業においては、それが悪い方に影響してしまったことは否めない。
そして、もう一つ無視できない点は、不二家を除きいずれの企業もその地域を代表する企業であり、今回の事件によって自社のみならず地域のイメージダウンをも引き起こしてしまった点である。度々このブログにおいて、「私企業といえども公的な側面を有しており、自分の会社だけよければそれでよい、ということはありえない。」と指摘している。ましてやこれらの企業は地域の看板も背負っているのだ。果たしてこれらの経営者はそうした使命感というものをどこまで有していたのか?本当の意味でのプライドを持っていたのか?答えは”NO”といわざるを得ない。
11/2 追記 それにしても、コスト削減のため廃鳥で加工していた比内鳥のケースは悪質であるとして、あとは被害者ゼロ、いま流行の”モッタイナイ”精神からいうと、ここまで企業を追い詰めてよいものか、という気がする。特に不二家の場合は、法律違反はなく社内マニュアルを逸脱していただけ(それを外部コンサルタントが”雪印の二の舞だ”と大げさに騒いだ)。いずれにせよ、事の大小を問わず不当表示というのは、一旦発覚すれば経営に甚大な被害をもたらす、情報管理はしっかりしておかなければならない、ということを経営陣が充分認識せねばならないのは確かだ。