中小企業診断士えんさんの視点!

岐阜県を中心に活動している中小企業診断士のえんさんこと遠藤久志が、独自の視点で世相・経営・マーケッティングの本質に迫ります!

迷走する軽減税率。コンビニのイートインで飲食が禁止になる!?

 

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今のところ、予定通り実行される見込みの消費税10%への増税。

これとともに、軽減税率をどう適用するのかに注目が集まっています。

ざっくりいうと、持ち帰って食べるものは軽減税率が適用され8%据え置き、外食は「生活必需品でないから」という理由で10%の扱いとされています。

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最近どんどん増えてきているコンビニの「イートイン」コーナーでの飲食をどう取り扱うのかをめぐり、昨日こんなニュースが飛び込んできました。

news.livedoor.com

 コンビニ業界としては「イートインは休憩施設、だから軽減税率適用」と調整したい模様。

これに黙っていられないのが財務省。本日、早速こんな通達を出してきました。

www.nikkei.com

日経新聞記事によると、「コンビニ食品に軽減税率 店内での飲食禁止が条件」とのこと。これが厳しく運用されると、コンビニのイートインでは飲食が禁止になることになります。

現実的には、「持ち帰って食べる」と軽減税率適用(8%)で購入し、イートインで食べるという客が続出し、収拾がつかなくなることが予想されます。

 

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Facebookのやりとりで教えてもらったのですが、最近の先進的なスーパーでは「グローサラント」なるサービスが登場してきているとのこと。 

macaro-ni.jp

上記リンクによると、「グローサラント」とは、

「グローサラント」とは、"grocery"と"restaurant"を組み合わせた造語で、その名の通りスーパーマーケットの中にレストランが併設されている施設です。

(中略)

イートインコーナーは、お店に売られている既成商品を購入して、簡易的なスペースでさっと食べるエリアを指します。一方「グローサラント」では、店内の食材を使用してその場で調理したできたての食事を「レストラン」の店内で楽しむことができるんですよ!

(中略)

実際に食べてみておいしかった料理を、次は自宅で作ってみませんか♪店舗によっては、料理のレシピや材料が書かれている場合もあるようです。必要な食材は、併設のスーパーマーケットで揃うので、わざわざ別のお店に買いに行く必要がありません!

といったように、「グローサラント」とは「スーパーマーケット内レストラン」のことで、「試食コーナーの有料版」とも言えそうです。

これ以外にも、最近の酒屋さんでは「角打ち」がじわじわ浸透してきています。

www.ogawayasaketen.com

「角打ち(かくうち)」とは、「量り売りの枡の角に口をつけて酒を飲むこと」から由来し、今では「酒屋で立ち呑みする」という意味で使われるようになっています。

 もともと北九州で使われていた言葉ですが、近年では全国的に酒屋さんで試飲ができる「角打ち」サービスが広まりつつあります。

お酒を「軽減税率適用するかどうか」はまだはっきりしていませんが、少なくともおつまみを角打ちコーナーで食べた場合、「軽減税率適用外」になってしまうかも!?

といったように、今や「外食」「内食」のボーダーラインは非常にあいまいになっています。

ましてやかつてのように「内食だから質素な生活、外食は贅沢!」なんて時代ではありません。むしろ、牛丼店や定食屋で食べた方が、内食よりも安く済むことも大いにあります(光熱費や手間を考えると)。

考えれば考えるほど、食品のどこで「軽減税率適用」のボーダーラインを引くことがナンセンスに感じてきます。

いっそのこと、「すべて食品は消費税8%」のままにしてしまってはいかが?

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ネット通販で実店舗やヒトの実在性は重要!家具ネット通販でのトラブル例で実感した話。

 

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最近注目している若手経営者のハヤカワ五味さんが、Noteでこんか記事を投稿しました。

note.mu

全文読むには400円支払う必要がありますが、とりあえず無料の範囲で読めるところを引用。

信用度を築く7つのポイント
・実店舗が存在したり催事実績がある
・雑誌/メディア掲載実績がある
・情報更新が定期的にある
・店長や中の人が実在する
・口コミが存在する
・どこかしらで生っぽい写真が見れる
・早めにレスが返って来る

大いに、ナットク!

ちょうど最近、その逆で「ネット通販オンリー」「店長な中の人の顔が見えない」という家具ネット通販でトラブルに遭ったので、そのエピソードを紹介します。

今回、わが家が購入したのは、下記のような3連タイプのキッチンカウンター。

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※上記画像は、組み合わせの一例です。

60cmのユニットを組み合わせることで、自分好みのカウンターに仕上げることができます。「3つつないで天板を乗せれば完成!」となるわけですが、残念なことにユニットの一つが不良品!

 まず、レーンが外れて引き出しが外せない。

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側板と天板の間に、隙間が見えました。

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裏面は、角でぶつかったような跡が・・・。

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即日、不良であった旨の連絡と良品交換希望をメールしたところ、週明けに業者からメールが来ました。

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「配送事故の様子でございましたが」の表記に、「悪いのは配送御者、当社は悪くない」というニュアンスを感じるのは、私だけ!?

その後の、配達日程再調整の返信メールでも、

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といったように「配送事故」である旨が念押しされていました。

 

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今までわが家で購入した家具は、製造販売している会社だったり実店舗があるお店での注文・納品だったので、それはそれは懇切丁寧に自社配送で運び込んでもらっていました。

一方今回は某飛脚マークの宅配業者による配送、しかもドライバーさんのワンオペ!

一つ一つが大きく重たい荷物でしたので、トラックから運び出すのに相当苦労されたことと思います。

気になったので、この家具通販会社の本家サイトを覗いてみたら、会社概要がサラッと掲載されていただけ。

 

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実店舗でスポーツ用品店を営んでいるようでしたが、家具はネット通販のみ。

自社サイトと楽天市場、Yahoo!ショッピング、そしてポンパレモール店の4店舗を開設しているようです。

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今回の件は、不良品発生のみならず配送日指定が一方的だったりと、一つ一つの対応が機械的というか誠意がイマイチ感じられない印象でした。

それもこれも、やはりハヤカワ五味さんも指摘している通り、

  • 実店舗が存在したり催事実績がある
  • 店長や中の人が実在する(ことを表に出している)

といったことは、やはり「馬鹿にできない!」と実感した出来事でした。

皆さんも、ネット通販でお客様から信頼を得たい場合、「実店舗」や「中の人」を積極的に前面に出していきましょう!

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新しい市場をみつけるポイントは?「セグメンテーション」と「ターゲッティング」から考える。

 

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昨日の投稿に引き続き、「セグメンテーション」と「ターゲッティング」にまつわるマーケティングの話題。

参考)

kuon.ensan-blog.net

前回は、「体形と服」にかかわる「まだ満たされていない消費者ニーズ」に目をつけたヒット商品について書きましたが、ここからさらに考えを進めて「セグメンテーション」と「ターゲッティング」を切り口とした、「新たな市場の見つけ方」について書いてみたいと思います。

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「新たな市場」のタネはずばり、「圧倒的多数のユーザーがいる市場」からこぼれ落ちた層にあり!

なおかつ、時代の流れの中で、かつては「ごく少数だったが、今後は増加が見込まれるユーザー」に目をつけると、新たな市場が見えてきます。例えば、「女性ユーザー中心のマーケット中の男性ユーザー」とか、その逆で「男性ユーザー中心のマーケットの中の女性ユーザー」など。

昨今、「ワークアンドライフバランス」や「働き方改革」の進展に伴い、「育児」が女性だけの役割でなく、「イクメン」と呼ばれる男性に向けた育児グッズが急成長しています。

blogos.com

上記サイトによると、

父親を応援する企業のサポートを行うグループライズ(東京・世田谷)はこのほど、男性が子育てを楽しむためのネット通販セレクトショップ「OREIKU(オレの育児スタイル)」をオープンした。同社の斎藤哲代表は「男性向け育児グッズの需要は徐々に高まってきている。

とのこと。後半には「男性用育児用品の市場はニッチだが、今後広がっていくだろうし、縮まりようがない」との記述がありますが、まさにその通りと思います。

その逆で、かつては(というか今でも)男性中心だった職場に女性が進出することで、新たに女性向けマーケットが広がっている事例。

建設業などの「作業着」を販売しているワークマンでは、建設業における女性の増加に伴い、ファッショナブルで機能的でもあるお手頃な作業着を開発、人気を博しているとのこと!

www.tv-tokyo.co.jp

 

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さらに視点を広げると、「国内人口」は今後も減少が不可避ですが、これに変わって「犬・猫」の人口(というかペット数)は伸長、これに伴いペット市場も拡大が続いています。kabutan.jp

これに目を付けたのが、大手サプリメーカーのDHC。今まで「人間用」につくっていたサプリを「ペット用」に改良し、販売を開始しました。

nikoniko-2525.com

単に「ペット」の増加だけでなく、「ペットの高齢化」に着目した「セグメンテーション」と「ターゲッティング」によって開発された商品といってよいでしょう!

このように考えると、かつては「若者だけ」「子供だけ」「大人だけ」「日本人だけ」のように特定のユーザーが大多数を占めている市場には、そこから外れた人がいる分だけ”満たされていないニーズ”が隠れているといえます。

 皆さんの商品・サービスも、「大多数のユーザー」以外に目を向けてみると「新たな市場」がみつかるかもしれませんね!

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「セグメンテーション」と「ターゲッティング」は時代遅れか!?体形と服をめぐる最近の事例から考える。

 

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「セグメンテーション」と「ターゲッティング」という言葉は、マーケティングを学んだ人であれば誰でも聞いたことがある用語であると思います。

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(参考リンク)

セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング|STPの概要

上記サイトによると、「セグメンテーション」とは、

セグメンテーションとは日本語で「市場細分化」と訳されます。STPの最初のプロセスに当たります。 「どの市場を狙い撃つか」の前に、まずは「市場をどう分けるか」から始めます。 

また、「ターゲッティング」とは、

セグメンテーションにより、狙い撃つ的の判断基準が設けられました。そして、どの的を実際に狙うかという判断を下すのがターゲティングです。

狙う市場を「標的市場」と呼び、ターゲティングとは「標的市場の選定」を意味します。

こうしたマーケティングの基本に対して、「最近の消費者ニーズは多様化している。ゆえに古典的なセグメンテーションとターゲッティングはもはや時代遅れ!」なんて言説を時々耳にします。

今回は、「セグメンテーション」と「ターゲッティング」は今なお有効、ニーズが満たされていないセグメントはまだまだ存在する、という話題です。

 

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少し前に、当時女子大生だったハヤカワ五味さんが開発した「胸の小さい人のために作られた下着が大ヒット中」、というネット記事をたびたび目にしました。

president.jp

これに対して最近、「胸が大きい人向けの服」のブランドを立ち上げた女性起業家のインタビュー記事を発見!

wol.nikkeibp.co.jp

上記サイトによると、開発者である黒澤 美寿希(くろさわ みずき)さんは、

女性同士であっても、同じ立場でないと共有しづらい悩みはあります。「胸が大きい」という悩みも、そのうちの一つではないでしょうか。

(中略)

私の場合も、このブランドを立ち上げるまでは、合うサイズの洋服がなくて困っていました。

 オシャレをしたくても、できない。自由に選べる服がない。胸が大きい女性は、常にこうした悩みを抱えているんです」

 

さらに9月24日付の日経流通新聞(MJ)では、「ぽっちゃり男子」向けスーツブランド『chubby(チャビー)』が人気との記事が掲載されていました!

beauty-men.jp

『chubby(チャビー)』とは、”ぽっちゃり”という意味。スーツのサイズは2L、3Lのみ。

発案者の野村諭史さんは、ZARAの一番大きなサイズが切れなくなってしまい、大きなサイズの専門店に気に入ったサイズのデザインのものがなかったことが、このブランドを開発するきっかけになったとのこと。

いずれも共通するのは、体形と服をめぐる悩み。

従来は「標準的な体系」または「誰もが憧れる理想的な体形」の人向けに、大半の服は開発されてきました。ゆえにそこから外れた人のニーズを満たす商品が、ありそうでなかったのです。

今回紹介した3つの例は、まさに「セグメンテーション」と「ターゲッティング」の原則どおり。しかし最近まで、これらの「セグメント」に向けた商品・サービスはなかったのです。

皆さんの周りにも、意外なところに「空白マーケット」が隠れているかも!?そして、その空白マーケットを発見する方法は、オーソドックスな「セグメンテーション」と「ターゲッティング」が有効となるでしょう!

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↓こちらも、ユニークな「セグメンテーション」と「ターゲッティング」による新商品の例。愛犬(老犬)用サプリメント「きびきび散歩」。サプリ大手のDHCが開発・製造販売した商品です。

 

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お客様の「不安」を払しょくするには!?~とある塾のチラシから考える~

 

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先日うちのポストに、とある個人経営による学習塾のチラシがポスティングされていました。

メインキャッチコピーは「数学嫌いを好きに!!」、「好きを得意に!!」とあり、数学を専門とした小学生高学年~中学生向けの塾のようです。

チラシのすべてをここにアップするのは憚られますが、たとえば

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こんな感じで、どうやら過去に高校の数学教師だった方が、その経験を活かして個人塾を開かれたようです。

気になったのは、この文言。

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「完全1対1」の文字。

おそらく、「とても手厚い個別指導」であることをアピールするため、この文言を入れたものと思われます。

読み進めてみると、こちらにも「完全1対1」の文言が・・・。

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このチラシを見た妻の率直な一言、

「うちの娘を、おじさんと個室で1対1には絶対させられない」。

 

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 この塾を始めた元高校教師の方は、おそらく悪い方ではないはず。

しかし昔も今も、教師によるいかがわしい事件が後を絶ちません。最近でもこんなニュースが・・・。

topics.smt.docomo.ne.jp

チラシでは「県立高校教員OB(数学)が直接指導します。」とあり、ご自身が道を踏み外すような人間ではないことを確信していることでしょう。

しかしお客様側が、面識のない人を信用するかどうかは別問題。チラシであれネットであれ、「まだ面識のない人」から信用してもらうのは、至難の業です。

今回の場合、少なくとも自分自身の氏名を明記して顔写真を掲載すれば、お客様の「不安」は少しは和らげることができたでしょう。ちなみにチラシには似顔絵が書いてありましたが、氏名・顔写真はありませんでした(ホームページも同様)。

さらにいえばITを駆使して、授業風景をカメラでリアルタイム撮影し、親がその様子をスマホなどで覗けるような仕組みを導入すれば、「不安」は相当程度解消されるはず。

 「お客様から問い合わせが来ない」と悩んでいる方は、自身が発信している情報の中に、「お客様の不安を解消させる材料」をしっかり盛り込んでいるかどうか、ぜひ再確認してみましょう!

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