「セグメンテーション」と「ターゲッティング」は時代遅れか!?体形と服をめぐる最近の事例から考える。
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「セグメンテーション」と「ターゲッティング」という言葉は、マーケティングを学んだ人であれば誰でも聞いたことがある用語であると思います。
(参考リンク)
セグメンテーション、ターゲティング、ポジショニング|STPの概要
上記サイトによると、「セグメンテーション」とは、
セグメンテーションとは日本語で「市場細分化」と訳されます。STPの最初のプロセスに当たります。 「どの市場を狙い撃つか」の前に、まずは「市場をどう分けるか」から始めます。
また、「ターゲッティング」とは、
セグメンテーションにより、狙い撃つ的の判断基準が設けられました。そして、どの的を実際に狙うかという判断を下すのがターゲティングです。
狙う市場を「標的市場」と呼び、ターゲティングとは「標的市場の選定」を意味します。
こうしたマーケティングの基本に対して、「最近の消費者ニーズは多様化している。ゆえに古典的なセグメンテーションとターゲッティングはもはや時代遅れ!」なんて言説を時々耳にします。
今回は、「セグメンテーション」と「ターゲッティング」は今なお有効、ニーズが満たされていないセグメントはまだまだ存在する、という話題です。
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少し前に、当時女子大生だったハヤカワ五味さんが開発した「胸の小さい人のために作られた下着が大ヒット中」、というネット記事をたびたび目にしました。
これに対して最近、「胸が大きい人向けの服」のブランドを立ち上げた女性起業家のインタビュー記事を発見!
上記サイトによると、開発者である黒澤 美寿希(くろさわ みずき)さんは、
女性同士であっても、同じ立場でないと共有しづらい悩みはあります。「胸が大きい」という悩みも、そのうちの一つではないでしょうか。
(中略)
私の場合も、このブランドを立ち上げるまでは、合うサイズの洋服がなくて困っていました。
オシャレをしたくても、できない。自由に選べる服がない。胸が大きい女性は、常にこうした悩みを抱えているんです」
さらに9月24日付の日経流通新聞(MJ)では、「ぽっちゃり男子」向けスーツブランド『chubby(チャビー)』が人気との記事が掲載されていました!
『chubby(チャビー)』とは、”ぽっちゃり”という意味。スーツのサイズは2L、3Lのみ。
発案者の野村諭史さんは、ZARAの一番大きなサイズが切れなくなってしまい、大きなサイズの専門店に気に入ったサイズのデザインのものがなかったことが、このブランドを開発するきっかけになったとのこと。
いずれも共通するのは、体形と服をめぐる悩み。
従来は「標準的な体系」または「誰もが憧れる理想的な体形」の人向けに、大半の服は開発されてきました。ゆえにそこから外れた人のニーズを満たす商品が、ありそうでなかったのです。
今回紹介した3つの例は、まさに「セグメンテーション」と「ターゲッティング」の原則どおり。しかし最近まで、これらの「セグメント」に向けた商品・サービスはなかったのです。
皆さんの周りにも、意外なところに「空白マーケット」が隠れているかも!?そして、その空白マーケットを発見する方法は、オーソドックスな「セグメンテーション」と「ターゲッティング」が有効となるでしょう!
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↓こちらも、ユニークな「セグメンテーション」と「ターゲッティング」による新商品の例。愛犬(老犬)用サプリメント「きびきび散歩」。サプリ大手のDHCが開発・製造販売した商品です。
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