中小企業診断士えんさんの視点!

岐阜県を中心に活動している中小企業診断士のえんさんこと遠藤久志が、独自の視点で世相・経営・マーケッティングの本質に迫ります!

『介護離職ゼロ』は成長戦略だと実感。外国人人材の受け入れ拡大は待ったなし!!

 

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私ごとですが、最近80歳になる父を介護していた母が倒れ、病院に救急搬送されました。

幸いなことに一命をとりとめ、現在リハビリに励んでいる状況ですが、今まで母にまかせっきりだった父親の介護問題が顕在化し、社会問題が一気にわが身にやってきた感じです。

www.nhk.or.jp

母が倒れた時、真っ先に頭をよぎったことは、不謹慎ながら「自分自身が介護にかかりっ切りになって仕事ができなくなるのでは」、ということでした。

まさに安倍首相のいうところの「介護離職」。私の場合は自営業なので仕事ができなくなれば即収入ゼロ状態に陥ってしまいます。

幸いなことに、当面の間父親を預かってくれる施設が見つかり、私は仕事を継続しながら、母の見舞いや父の中長期的な預け先(特養)探しを行うことができております。

 

 

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予期せぬ形で、医療や介護関係の方々と頻繁に接することとなったわけですが、医療・介護関係の人々にお世話になることでつづくく感じるのは、「彼ら、彼女らが支えてくれるおかげで、現役世代は日常生活を維持しながら仕事を続けることができる」ということです。

今まで社会保障制度というものは、その恩恵を直接受ける高齢者にありがたい制度であり「現役世代は負担を強いられるだけ」という感覚でしたが、いざ当事者となってみると、現役世代が心置きなく社会活動を営むためには、医療・介護制度の充実は不可欠「介護離職ゼロ」は成長戦略であることを実感しています。

そんな、私たち現役世代を支える介護業界ですが、ご存じのとおり慢性的な人手不足。中には、ハード面はそろっているものの人手不足で受け入れ制限を行っている介護施設もあるとのこと。

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現在、特養(特別養護老人ホーム)の入居希望者は、2014年3月時点で52万人とのこと。当然のことながら、今後ますます入居希望者は増加する中で、ハードのみ増設しても人手不足で受け入れが進まない事態が容易に予想されます。

www.nikkei.com

国内の現役世代が減少する中、介護業界の人手不足解消のカギを握ると期待されるのが外国人労働者。

しかし国(厚生労働省)は、いまだ介護業界における外国人労働者の受け入れに消極的で、むしろ「外国人介護士」のハードルを高くして、受け入れを拒否しているようにも見受けられます。

これまで外国人介護士においては、経済連携協定の枠組みによって、インドネシア、フィリピン、ベトナムから、約1500名の介護士をめざす研修生を介護現場で受け入れています。施設で4年間働きながら、介護の知識と技術を身につけ、介護福祉士の国家試験に合格すれば、実質的に制限なしに働き続けることができるというものです。
しかし、この枠組みの目的は、あくまでも人材交流であり、人材不足を補う制度ではありません。現状では、外国人介護士が飛躍的に増加することは見込めません。

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このまま行くと、事態の悪化(入居希望者および介護離職者の増加)に押されるようにジワジワと規制緩和が進められることが予想されますが、本格的に受け入れ実施のタイミングでは、”すでに時遅し”となりかねません。

なぜなら、私たちがいくら「日本に働きに来て~」とラブコールを送っても、外国人(東アジアや東南アジアの人々)から「日本で働くのはお断り」となりかねないからです。

今までは、「日本で働いて仕送りすれば、故郷では大金」だったかもしれませんが、新興国の経済発展とともに、日本で働くメリットも薄れてきます。

増してや、「まるで奴隷…」と揶揄される外国人技能実習制度をこのまま放置しておけば、日本で働くことのイメージは悪化するばかり。

www.all-nationz.com

近隣の新興国から相手にされなくなる前に、介護業界での外国人人材受け入れは早急に進めるべき!!

現役世代(及び元気なシニア世代)が存分に活躍するため、「介護離職ゼロ」実現のために介護業界での外国人人材受け入れは不可欠であると、当事者として強く感じた次第です。

それでは!

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http://www.kuon-manage.jp/

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