「恵那川上屋」と中津川の「ちこり村」に行ってきました。
本日は、『6次産業化プランナー等育成研修会』の一環として、「6次産業化」に実際に取り組まれている事業者として、「東美濃栗振興協議会」と株式会社恵那川上屋さんの取り組みについて、さらには中津川市の株式会社サラダコスモが運営する「ちこり村」を訪問してきました。
恵那川上屋さんには、「地域資源活用プログラム」の関係で何度も訪問させていただいたのですが、栗の生産地に足を運んだのは初めて。
本日は、中山間農業研究所中津川支所にて、「東濃地域特産の栗を活用した6次産業化事業」の取り組みについて講演を聞かせていただいた後、実際に栗の栽培地を案内してもらいました。
こちらでは、省力で大粒・高品質な栗生産が行えるよう、『超低高栽培技術』が確立され、樹高3m前後の高さで「超特選恵那栗」が生産されています。
説明していただいているのは、主任専門研究員の神尾真司さん。
神尾さんによると、、『超低高栽培技術』によって女性や高齢者にも剪定しやすい高さとなるうえ、毎年古い枝を切り取り若枝から栗を生育させることによって、高品質な栗が生産される、とのこと。
午前中は、鎌田真悟社長の講演も聴かせていただきましたが、「地元産の栗を使おう」と決心したのち、百貨店などの卸売販売からすべて撤退、地元で売ることに専念し、「農家には自信」を、「地域には自慢できるもの」を、との思いで地元に愛される店づくりを進めてきたとのことです。
印象に残ったエピソードは、開店当初、JR恵那駅でチラシをコツコツと手配りしていたという話。
紙面に工夫を凝らして新商品を掲載したチラシを、毎日名古屋に通勤する人々に配り続けた結果、電車の中でチラシを読んでいる人からジワジワと浸透し、名古屋方面からお客さんが来てくれるようになった、とのこと。
ちょうど今、栗きんとんの季節。店内は地元の(?)お客様で賑わっていました。
時間は少しさかのぼって、お昼は中津川市の「ちこり村」を訪問。
展示会ではたびたび接点があり、また中津川インターチェンジから看板をよく見ていたのですが、中に入るのは今回が初めてです。
ちなみに「ちこり」とは、ヨーロッパではポピュラーな、”ミニ白菜”のような葉物野菜。
店内のバイキングでは、ちこりの葉やイモ部分を活用した、様々な料理を楽しむことができます。ご覧のとおり、非常にヘルシーな取り合わせです。
ヨーロッパでは、葉っぱ部分のみが食されているわけですが、芋に当たる部分を廃棄せず、何とか使えないものか・・・、と様々な商品が開発されています。
テレビでも放映された有名どころでは、焼酎。アルコール度数は25℃から44℃までのバリエーションがあります。
そのほかには、地元(明智町)の味噌メーカーであるマルコ醸造株式会社さんの味噌を使用した味噌漬けなども販売されていました。
ちなみにちこり芋は、「天然のインシュリン」と言われる菊芋(キクイモ)の一種。でんぷんがほとんど含まれていない、とてもヘルシーな食材です。
と言ったように、岐阜県の最東に位置する中津川市やお隣の恵那市では、地域の特産品を生かし、域外から観光客を呼び込む流れが着々とできつつある様子。
一部では、「リニアの駅で地域活性化!」なんて機運も高まっているようですが、このように地域の「風味」・「風土」・「風景」から湧き出たものこそ、本当に魅力的である、ということを強く感じさせられた一日でした。
(ちなみに、「風味」・「風土」・「風景」とは、恵那川上やが大切にしている3つの要素のキャッチフレーズから拝借しました。)
もっと興味のある方は、こちらの書籍もぜひどうぞ。
『日本一の栗を育て上げた男の奇跡のビジネス戦略』 鎌田 真悟 (著)
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