中小企業診断士えんさんの視点!

岐阜県を中心に活動している中小企業診断士のえんさんこと遠藤久志が、独自の視点で世相・経営・マーケッティングの本質に迫ります!

視野狭窄に陥っている河村たかし市長

 鳩山由起夫政権ほどではないが、袋小路に入りつつある河村たかし市長率いる名古屋市政。

 このブログでは、就任当初から河村たかし市長を「ポピュリスト大衆迎合主義者)」ではないかと、その資質に疑問を呈してきた。

2009年4月28日 (火)

ポピュリスト大衆迎合主義者)河村たかしに注意せよ』

http://noir-kuon.cocolog-nifty.com/blog/2009/04/post-48b7.html

2009年4月29日 (水)

『”減税”が最優先の施策??』

http://noir-kuon.cocolog-nifty.com/blog/2009/04/post-6159.html

2009年6月25日 (木)

『早くもメッキが剥がれつつある「ポピュリスト河村たかし

http://noir-kuon.cocolog-nifty.com/blog/2009/06/post-83af.html

 あれから約1年、市民税10%減税や議員定数・報酬の削減をめぐって議会との対立が深刻化し、市政の停滞を招きかねない事態に陥っている。

 一年前のブログでも指摘していたことだが、河村市長は「減税が一番の行政サービス」と公言しているが、それであれば最高の行政サービスは「無税」ではないか。これはすなわち、「行政」の存在そのものを否定することになることを河村市長は気づいているのか。

 また、「議員はボランティアであるべき」、「庶民の気持ちがわからないと議員は務まらない」といって自身の報酬を800万円に切り下げているが、ボランティアであるのなら無報酬であるべきだし、「庶民」と合わせるのであれば800万円はいかにも高すぎる。

 選挙の際に51万票を得票した自分自身の人気に乗じて、河村市長は現在リコールの準備を進めている。本日の日経新聞によると、まずは署名集めに協力する「受任者」を5千人集めることを目指しているというが、現在のところ2千人程度にとどまっているということだ。

 しかし、余りに「市民税減税」と「議員定数・報酬の削減」にこだわりすぎる余り、それ以外の取り組むべき課題がなおざりになっている、という印象は否定できない。

 知り合いの図書館司書に関係することころでは、減税のあおりを受けて40年あまり続いてきた市民サービスである「移動図書館」が廃止の危機に陥った。

 幸いなことに、熱心な署名活動(私も協力させていただいた)が功を奏し、廃止は見送りになったということだが、こういった市民サービスの重要性を、果たして河村市長はどこまで認識しているのだろう。

 一方で、昨日の日経新聞によると、経営破綻が懸念される第三セクターあおなみ線」への対応は「棚上げ」。4月16日に開催された議会の一般市民向け報告会においては、中小企業支援について質問した市民への回答も、重要施策の説明は一切なし、「なぜちゃんと答えられないのか。」と失望させたという。

 「減税」をきっかけとした無駄の削減や、議員定数・報酬の見直しの意義は理解できる。しかし、その2点に固執するあまり、視野狭窄に陥っている河村市長に、果たして名古屋市政は任せられるか?署名活動に対する市民の反応が、一つのリトマス試験紙となるだろう。

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