テレビ、敗北宣言。
先日、3/20(土)に放映されたNHKの討論番組、『日本のこれから どうなってしまう?テレビの、これから」の記事を書いた。
「「マス」をターゲットにし続けるTVに未来はあるか?』
http://noir-kuon.cocolog-nifty.com/blog/2009/03/tv-fc71.html
この記事にもある通り、NHKとあろう局が公共の電波を使いつつ、余りに業界よりの番組を垂れ流していたため、私は途中で見るのをやめてしまったのだが、その後にものすごいシーンが放映されたらしい。すでにネット上では話題騒然となっているのだが、一般参加者の浅野さんと言う方が、「テレビは信用できない、それはテレビは情報の一部をつまみ食いし、その背景をしっかり伝えないからだ」、と主張し、その例として”騒音おばさん”をめぐるマスコミ報道を挙げた。
↓いつ削除されるかわからないが、You Tubeの映像
http://www.youtube.com/watch?v=3R_bf39lEPM
私は、単に「”騒音おばさん”なる女性を、ワイドショーからお笑い番組にいたるまで、あまりに面白おかしく取り上げたことはいかがなものか」、と言う物言いだと思ったが、どうやら、そんな単純なことではないようだ。それが証拠に、この話題を提起した途端に会場は凍りつき、司会者(三宅民夫アナ)はうろたえ、後ろで咳払いする業界人も垣間見えた。
参考サイト一例)
http://blogs.yahoo.co.jp/deliciousicecoffee/39491730.html
http://d.hatena.ne.jp/p_wiz/20090322/p1
http://www.yukawanet.com/sunday/2009/03/nhk_2.html
いくつかのサイトから情報を拾い上げてみると、騒音おばさんは理由もなく騒音を撒き散らしたのではなく、マスコミ上は被害者とされていた近所の住民(とその仲間たち)が相当に彼女に対して嫌がらせをしていたのは間違いないようだ。
参考サイト)
http://blog.livedoor.jp/canary_wind/archives/50793351.html
問題は、浅野さんが指摘していたように、にもかかわらず「なぜそれをマスコミは一切報道しないのか」、また「そもそもの発端となったカメラに怒鳴りつける彼女の姿、あれば一体誰が撮影していたのか?」、それに対して凍りついた会場、誰もコメントできずうろたえる司会者の姿が、今のテレビを始めとしたマスコミの限界を如実に表している。
この番組を通じてNHKは、「いかにすればテレビはお茶の間の主役を取り戻せるか?」、「情報提供媒体の中枢であり続けられるか」、その答えを見出したかったかのしれない。しかし、図らずも浅野さんの指摘とそれに対する業界人の反応によって、テレビはもはや「お茶の間の主役」、「情報提供媒体の中枢」の座から滑り落ちていることを日本全国に知らしめてしまった。
彼らがいかにタブーを回避して情報にフィルターをかけようと、インターネットの登場、特にブログや動画サイトを通じて、化けの皮はあっという間に剥がされてしまう。もはや、情報はマスコミが一方的に発信し、一般人はそれを受動する存在に過ぎなかった時代は終焉した。嶌 信彦がいくら、「ジャーナリズム精神が大切だ」、と個人の意気込みに事態打開の糸口を見出そうとも、業界全体として浅野さんの指摘を真摯に受け止められない限り、テレビの凋落は止まらない。
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