中小企業診断士えんさんの視点!

岐阜県を中心に活動している中小企業診断士のえんさんこと遠藤久志が、独自の視点で世相・経営・マーケッティングの本質に迫ります!

中途半端やなぁ~

またまた、UMPC(ネットブック)の話題。

ASUSの「Eeeシリーズ」やAcerの「Aspire Ona」を筆頭に、HPやDellなど大手も参戦、5万円PCの市場が熱い。このジャンルの販売台数は、9月には全PCの23.1%にのぼるという(BCN調べ)。

高機能・高価格のノートPCを発売していた日本メーカーは、自社の既存製品売り上げが落ちることを恐れ及び腰であったが、ここにきてようやく参入し始めてきた。

まずは東芝、本日の日経新聞によるとNECも参入するとのこと。

ここで注目すべきは、その価格。いずれも7万円台での販売を見込んでいる、とのこと。かつて、「中途半端やなぁ~」をギャグにしていた漫才師がいたが、まさにこの価格戦略は「中途半端やなぁ~」の感が強い。両者とも、付加機能と”日本メーカー”である信頼性を加えて、この価格で戦っていけると踏んでいるようだが、それは甘い期待といわざるを得ない。

なぜなら、ここジャンルのPCが市場を席巻したのは、『徹底的にコンパクト、そして低価格』が要因であるからだ。その代わりにある程度機能は限られる。しかし、大多数のユーザーは、動画編集など凝ったことは行わない。インターネット閲覧(動画視聴含む)、メール、あとはエクセル・ワード程度がこなせれば十分なのだ。その市場に対し、やや割高の価格で参入した日本メーカーは、ユーザーの心を捉えられるとはとても思えない。

すでに、主要なところで9社以上が参入しているUMPC市場だが、実に上位2社(AcerASUS)で9割のシェアを占めているという。ACERは洗練されたデザインが、ASUSは8時間駆動バッテリーが、他者を圧倒している。こと食品分野では”国産”は信頼の証だろうが、トンがった特徴なしに”日本メーカー”であることだけでは、とても戦っていけない、そんな予感がありありとする。

もう一度言う、「中途半端やなぁ~」。

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