鳩山首相の気になる一言。
小沢一郎幹事長の元秘書逮捕で湧いた昨日・今日。本日は、民主党党大会やその後の記者会見での鳩山首相および小沢幹事長の言動に注目が集まっている。
その話は今日はなし。日経新聞2面の下段にこそっと書いてあった鳩山首相のコメントが、非常に気になった。以下、抜粋。
「鳩山首相は15日夜、記者団に内閣法制局長官人事について「政治主導はこういうものだ。法制局長官に憲法の判断を委ねるということではなく、政治が国家のあり方に責任を持つべきだ。」と強調した。
~中略~
「「政治主導で官邸を導いていくときに以心伝心、思いを分かち合える仲間を増やして行きたい」「政治家が仕事をしやすいような環境を作っていきたい」と説明した。」
一見、もっともらしいことを言っているようにみえるが、スゴ~く危険な気がするのは、私だけだろうか?
今の鳩山政権がどうかはここでは述べないが、選挙で選ばれた政治家や政権は時として特定の思想に偏るあまり、法を捻じ曲げてでも自らの思うところを強行したい、という思いに駆られる危険性がある。
それを公平かつ専門的な立場から法の解釈を行うのが、内閣法制局である。ところが鳩山首相は、「政治主導」の美名の下、専門家集団である官僚機構に対しても、「以心伝心、思いを分かち合える仲間」で固めていきたいと言っている。
現在民主党は、マニフェストには記載せず、決して国民の審判を仰いだとは言い難い「永住外国人への地方参政権付与」の合法化を、あさってから開催される通常国会での成立をもくろんでいる。
この「外国人への参政権付与」は、「憲法違反ではないか」と言われている。これは民主党の平野官房長官もう薄々認識している事実だ。
『「憲法違反という人いる」 外国人参政権法案で官房長官』 2010.1.12 12:17
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100112/plc1001121222007-n1.htm
「憲法15条では公務員の選定・罷免を「国民固有の権利」と明記。93条で地方参政権を持つと定められる「住民」について、平成7年2月の最高裁判決は「日本国民を意味するもの」としている。」
先の鳩山首相の「政治主導とはこういうもの」という言葉の裏には、内閣法制局や最高裁判決など「法の番人」が下した判断よりも、時の政権の判断が優先される、ということを言いたいのでは、という思いが透けて見える。
度々指摘しているように、ヒトラー率いるナチス(国家社会主義ドイツ労働者党)は、合法的に政権を奪取し、独裁政権を作り上げた。鳩山首相や羽毛田宮内庁長官を恫喝した小沢幹事長の言う「政治主導」には、これに近いものを感じるというのは、言いすぎだろうか?
今後鳩山政権には、くれぐれも「節度ある」政治主導の実現を期待したい。
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