『ゼクシィ』がなぜ婚活支援事業(ゼクシィ縁結び)を始めたか考えてみた。
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最近電車に乗っていると、あちこちで『ゼクシィ縁結び』の広告を見かけることが多くなってきました。
『ゼクシィ』といえば、ブライダル情報誌で圧倒的なシェアを誇るガリバー的存在。
ネット情報では、ブライダル情報誌のシェア60%を占めるといわれています。
そんな『ゼクシィ』が、なぜ婚活事業に力を入れ始めてきたのか?
狙いは2点。
一つは「顧客の囲い込み」、そしてもう一つは「市場の拡大(維持)」です。
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「顧客の囲い込み」は、わかりやすい所かと思います。
「結婚を決めてから」ではなく、「結婚する前」からゼクシィと接点を持っておく。
そうすることで、式場選び等で本家『ゼクシィ』への誘導がしやすくなり、ブライダル情報誌市場におけるシェアの維持・拡大を図ることが可能となります。
もう一つの「市場の拡大(維持)」。
いうまでもなく少子化の進行によって、今後ブライダル市場は急速に縮小していくことが予想されています。
出典:厚生労働省
上記グラフの通り、「婚姻件数」は右肩下がり。さらに婚姻件数の母数となる「出生数」は団塊ジュニア層をピークに急減しており、婚姻件数の激減は避けられません。
加えて「未婚率の上昇」、さらには「結婚はするけど式は挙げない」という層が増えれば、輪をかけてブライダル市場の縮小が進行します。
「ゼクシィ縁結び」は、こうしたブライダル市場の縮小に歯止めをかけるため、業界最大手という資本力を活かし、婚活市場に乗り出したものと考えられます。
経営学的に言うと、ゼクシィの戦略は「コトラーの競争地位戦略」におけるマーケットリーダーの戦略に合致します。
・マーケットリーダー
シェアがその市場でトップである企業がこれに分類される。
採るべき戦略としては、市場規模を拡大することである。
市場規模の拡大によりトップシェアである企業が最も恩恵を受けるからである。
すなわちゼクシィは、「ブライダル情報誌」市場におけるリーダーとして、市場拡大(今回の場合は維持)を図るため、婚活時支援事業「ゼクシィ縁結び」を始めたと言えます。
「今は、特定市場で確固たる地位を築いているけど、今後市場そのものが縮小しかねない」と考えている経営者にとっては、大いに参考となる事例と言えるでしょう!
それでは!
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