「投資型クラウドファンディング」では、お金をもらえないって本当!?
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ここのところ、「クラウドファンディング」に関する問い合わせや支援依頼が増えてきました。
近々、2件のプロジェクト支援に関わる予定です。プロジェクト開始となった際には、またSNSなどでお知らせいたします。
さて、「これからクラウドファンディングを活用しよう」という事業者は、プロジェクトを「どのクラウドファンディングサービスを利用するか」について決める必要があります。
「どのクラウドファンディングサービスを選ぶべきか?」に関して、以前こんな投稿をしました。
この投稿では、『クラウドファンディングの種類 「購買型」、「投資型」とは!?』について紹介したのですが、もう少し突っ込んだ説明が必要かな、というのが今回の投稿です。
タイトルの通り、「投資型クラウドファンディングでは、プロジェクト実施者はお金をもらえない!?」という事実について。
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前回の投稿でも図示した通り、「投資型クラウドファンディング」で援助いただいた資金は「負債」、すなわち「出資者から一時的にお預かりした資金」なのです。
したがって、事業開始に得た収益の一部を、出資者に分配(還元)する必要があるのです。
「投資型クラウドファンディング」の代表格であるミュージックセキュリティ社の「セキュリテ」では、「よくある質問」にこう書いてあります。
Q.ファンドの分配金額の計算方法を教えてください。
A.基本的に各契約において定められたファンド対象事業の売上金額に分配率を乗じて計算されます。
上記は、出資の視点で書かれた文章。事業者側からすると、事業開始後の売上金額の一定割合(例えば10%)を、出資者に分配する責務が生じます。
分配割合や事業期間は契約ごとに決められますが、出資する人の大多数は「資産運用=財テク」の一環として出資するので、出資した以上のリターンが戻ってくることを期待しています。
すなわち、出資を受けた事業者は、出資者から一時的にお預かりした金額以上のリターン(還元)を行うことを期待されているのです。
(追記)
理屈の上では、プロジェクト対象事業の売上高が0円であれば、出資者への分配額もゼロ円となります。
この場合、出資者からお預かりしたお金は死に金となってしまいます。
ミュージックセキュリティしゃのFAQではこう書いてあります。
Q:ファンドは元本保証されているものでしょうか。
A:当社のファンドは元本保証ではありません。
会計期間終了時において分配金累計額が出資金額を下回った場合には元本割れとなります。ただし、出資金額以上の損失負担はございません。
もちろん、「クラウドファンディング」の活用は、「ともにプロジェクトを成功に導くサポーターを募る」という面もあり、単なる「資金調達」&「資産運用」では語れない側面があるのも事実です。
しかし、出資者の立場からすると、「投資型クラウドファンディング」への出資はあくまで資産運用の一環。したがって、「投資型~」を活用する場合には、「購入型~」や公的な補助金・助成金のように、「プロジェクトが成立すればそのお金はいただける」わけではないのです。
なぜ、そんなことをわざわざ書いたかというと、「クラウドファンディング」は中小企業者の新たな資金調達の一環として、国を挙げて自治体や金融機関との連携を進めているからです。
愛知県は、県としてまるっと「ミュージックセキュリティ社」と業務委託契約を締結しています。
岐阜県では、いくつかの金融機関が「ミュージックセキュリティ社」と提携しています。
といったように、自治体や地域金融機関がその普及に努めている以上、誤解なく正しい情報をお知らせする必要があろうかとおもいます。
事業者においては、「投資型クラウドファンディング」はあくまで「負債」=「出資者からあずかったお金」であるという点を念頭に置いて、活用を考えていきましょう!
それでは!
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