「日の丸検索エンジン」の悪夢再び!?日の丸IoT OSを計画する懲りない人々
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デジタル関係で「○○元年!」というと、大体外れるの法則というのがあります(遠藤談)。
たとえば、「3Dテレビ元年」。
昨年は「4K元年」でした。これも怪しい。
たしかに4Kテレビはそこそこ売れいるようですが、みんな「4Kテレビが欲しい」というより、買った新製品が「4K対応だった」ということではないでしょうか。
ニュースなんかだと、2016年は「VR(仮想現実)元年」だそうだ。
ホンマかいな。
もう一つのはやり言葉で、「IoT」というのがあります。
「ⅠoT」と書くと、人が泣いているようにみえますが、「アイオーティ」、「Internet of Things」の頭文字です。
こちらの記事だと、「今年こそIoT元年か?」とあるように、昨年は不発に終わったようです。
国(経済産業省)も、やけに「IoT」を連発しています。
今年度の補正予算の各種事業にも、「IoT」の文字があちこちに。
これに加え、「IoT実現のため、国主導でOS育成」まで言い出す始末…。
いわば、「日の丸IoT OS」でしょうか。
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「日の丸**」といえば、かつてのあの悪夢を思い出させます。
そう、「日の丸検索エンジン」。
「重厚長大産業」時代ならともかく、スピードや変化が著しいIT産業で「政府主導」は不向きです。池田信夫氏は、10年前にそのことを指摘しています。
IT産業では、「衆知を集めて」大規模なプロジェクトをつくるのではなく、少数の独創的なエンジニアによって迅速にプロジェクトを立ち上げ、失敗したら撤退できるような工夫が重要である。
(中略)
この観点から考えると、政府が56もの大企業や大学などを集めて日の丸検索エンジンを開発することは、きわめてリスクが大きい。多くのメンバーのコンセンサスで開発すると、調整のオーバーヘッドが大きくなり、自律的に実験を行うことが困難になって、技術的なオプションが狭まってしまう。
しかも政府に失敗は許されないので、プロジェクトを途中で放棄するオプションもない。他方、それによる規模の利益は、要素技術がすでに極限までモジュール化されているソフトウェア産業ではほとんどない。IT産業におけるプロジェクト管理の常識を無視した計画というほかない。
「日の丸検索エンジン」が成功したかどうかは、今私たちの生活や産業界の中で「日の丸検索エンジン」の利用度を考えれば明らかなこと。
変化の著しいIT産業でのイノベーションは民間に任せ、政府は民間がノビノビと活動できる環境を用意すればよいのです!!
それでは!
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